スポンサーサイト   

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

どうもこんにちは。
前川麻子のファンというよりは絶滅危惧種の前川・暴走・麻子保存会の一寸小丸です。
質問させていただけると伺いました。暴言失敬無礼講でよろしくお願いします。

1.あなたには劇作家・演出家として未完成のものを見せるということの恐怖はないのか?
普通あるでしょ。
見た人に「今日からあなたはブレーンだ」とおっしゃいますが、1000円取ってるし(たとえ全額場所代だとしても)、通りすがりのお客さんだっているわけですから、「客目線」の人に未完成なものを見せることは普通躊躇します。
逆に言えば、11月の本番では100倍すごいものが見せられるはずですのに、この状態のを晒してほんとにいいのですか? 
劇作家、演出家としてのお考えをお聞かせください。

<前川>
お金を貰っているという点では「面白い」何かである必要があるとは思っています。

でも今回はあくまでも稽古ですから。
創作の過程を見せるわけですから「未完成の面白さ」として見て戴くしかない。
今は演出家が入っていないので、通常の芝居の稽古での「同じ箇所を繰り返しやる」というスタイルにはならず、フルセットのエチュードをやるしかないのですが、そのへんが「完成していて然るべき」に視えてしまうことは承知しています。

寺十さんも、公開稽古を提案したときに「お金が取れるような稽古ができるだろうか」と熟考してくれていたのだけれど、結局私が懇願してやってもらえることになった。

芝居の料金は決して安くない。
それなのに、客席に座るまで、その芝居がどんなものなのか想像するのが難しい。
よほど演劇好きで色々観ている人であれば劇団名や役者や作家や演出家、チラシのセンスなどである程度のことを想像できるだろうけれど、お芝居を観たことがない人にはまったくわからないわけで、大切なお金と時間をそこに賭けられるもんだろうかと。
台本や動画の公開で、「こういう人たちが、こういうことやるんだ」と事前にわかれば、もしかしてお芝居を観たことのない人にも足を運んでもらえるかもしれない。
「寺十×前川」企画に一番必要なのは、そういう観客だと思った。
演劇を志す若い世代が、もう若くない我々のやり方を覗くチャンスにもなるだろうし、観客だって公演の本番はどんなに観たいと思ってくれてもそう何度も来られないんだし、などなどを話して、納得してもらいました。

台本書きや演出家の立場としてというよりは、企画者としての発想なのだろうと思います。
だって、やってみてわかったけど、やる方はシンドイんだもの 笑



2.役者前川麻子としては、とんでもない姿を晒してしまった感はないですか?
確か石塚さんだと思うけど、終了後の飲み会で「もう一度やりたい」と口惜しがってました。
ある意味、ぶっつけ本番の長編エチュードです。
頭で考えていた通りになんて行きません。にもかかわらず客が見てた。
もしかすると二度と見てもらえないかもしれない。
そう考えると、やっぱ役者にはつらいですよ。
前川さん自身も(酔っ払ったのはともかく)、いつもと違った気がしました。
少なくとも毎月のワークショップで見てる余裕たっぷりのものとは違ってました。
さて、役者前川麻子として、どうですか?

<前川>
先述の通り、とんでもなくシンドイです。
生殺しが半年以上続くんだから。
いっそ今すぐ殺せと思います。

反面、じっくり振り返って作戦を練って準備していく時間がこれだけあるってのは、とても贅沢なことだと思っています。
強火で手早く仕上げる中華の鮮やかな味わいはないかもしれないけれど、下ごしらえに手間ひまかけてとろ火でじっくり煮込んだなんだかわからん美味しいものを目指そうと。

役者が真剣に一発勝負した上で「もう一度やりたい」が重なってこそ有益な稽古じゃんと思っているのですが、稽古がだらだらと続いていくと、達成目標が緩んでくることもある。
「物語の時間を生きる」という一点で、寺十さんと私の方向性は概ね合致していて、だらだら稽古が嫌なんです。
だから、一発勝負を繰り返すことの面白さが想像できた。

地獄のしんどさだけど、もの凄く楽しい。
このテンションを基準にすれば、公演一ヶ月前から入る本稽古も、だらだらせずに進められるかもしれないし。



3.寺十×前川は異種格闘技であるが、別々のリングで見たいと思った。
寺十×前川のやつは、二人の演技のバックボーンの違いが際立っていて、ある意味面白かった。
寺十さんは徹底的に作りこんでるいい役者さんだなあ、と感じた。
前川さんはあくまで自然体で、あの状況でよくまあ普通でいられるなあと感心しました。
しかし・・・それだったら別々に出てる芝居を見たほうが楽しい。
せっかく二人でやるんなら、どっちかの芝居に寄るのではなく、別のルールで別の見たことないものを見たい。
ある意味、現在の演劇状況で分化しつつある「作りこみ系」と「現代口語体系」のそれぞれの派なんですから(どちらも違うって言うだろうなあ)、それがバトルして別の体系のものが生まれないと意味ないと思います。

<前川>
うーん、バックボーン、同じだと思ってるんです、私。

作り込むタイプと自然体でやるタイプ、という分け方は、観る人にそう視えているのはわかるのですが、やってる方の感覚は違う。
私だって作り込んでいるし寺十さんだって自然にやっているし、身体や声や感性っていう「道具」の違いがあるだけで、やり方は多分かなり近いところにあると思っています。
2人芝居だからどうしても対比に視えてくるんだけど、それはお互いにバランスを意識しているからじゃないでしょうか。
2人でズルズルや、2人でガチガチにはしないし、ならないと思います。

今のところその場に生まれるものの形を探っている状態だから、相手が出してくるものにどう乗っかるどう乗せるってことをやってるだけで、寺十さんが「ホンでやりたい」と言えば私はそこから引き剥がす役割をやるし、私がホンに乗っかると寺十さんはするっと躱す。
演出家のいないところでがっつり組み合うことにお互い照れがあるのかもしれません。
エチュード1時間半の中では、一緒にホンから逃げ出したり一緒にホンに食らいついたりも要所要所でしているし、やっている方はその偶発性を楽しんでいる感じです。

それはきっと、生み出そうとしてもなかなか生み出せないタイプの、別の体系になる可能性なんじゃないでしょうか。なったらいいなあと思います。



4.一度ぐらい前川さんでボッキしたい。
確かに私は前川さんを20年ぐらい前から知ってますし、あられもない姿も何度か見てます。
鵺的の「昆虫系」という芝居では冒頭からファックシーンでもろ肌脱いでアヘってました。
しかし…立ちません。エロくないです。だめです。(オレの問題か、いや違う、普段はよく立つ) 
なんせ今回は「愛のゆくえ(仮)」なんていう扇情的なタイトルです(勝手に煽られてるだけな私)。
期待してしまいます。やっぱちゃんとエロしてくんないと。
脱ぎゃあいいってもんじゃない。やればいいってもんじゃない。
一度ぐらいボッキしながら泣かされてみたいよ。
にっかつではそういうの何度もあったんだから(遠くを見る目)。

<前川>
無駄な幻想を抱いて下さってありがとうございます 笑

今回、私がホンを書くときに意識したのは、寺十さんのウィークポイントと私のウィークポイントです。
どちらも、苦手なそれをやらなきゃさまにならん、という芝居をやりたくて。
お互いに演出目線を持っているので、「照れ」や「逃げ」があるとすぐにバレる。
そのへんの課題にエロがどう絡んでくるかってことだろうと思います。

しかしまあ、「演劇的」には、エロいこと何もしてないのになんだかエロい芝居を目指したいですね。「演劇的」にエロい芝居。
なので、「演劇的」に勃起してください。



5.もうちょっとだけ「ワークインプログレス」っぽいのやりましょうよ。
第一回準備会は急遽三組バトルになっちゃったんで時間がなかったのはわかります。
しかし、事前に「ゆるいワークインプログレス」だよ、とアナウンスしちゃったんだから、もうちょっと途中かラストに質疑応答的な時間を取って欲しい。
飲み会でわきあいあいと話すのが本音とは限らないのだから(私など飲み会になると平和なことしか言わない)。
ぜひ、時間を区切って、せめて30分は質疑応答やってください。お願いします。

<前川>
承知しました。
第一回準備会の感想としてもそうしたご意見を戴いていますので次回はたっぷり時間を取ります。

前回はこちらも手探りだったこともあり、鍋なんぞ用意してしまったのですっかり和気藹々な宴会になって、それはそれで皆さんがリラックスして楽しんで下さったのは嬉しかったのですが、もう少し真摯な意見交換会の雰囲気にしたいと思っています。
いかんせんあんなに稽古で疲れるとは予測していなかったので、次回は万全に備えてしっかり皆様の意見を聞かせて戴くつもりです。




前川麻子へのメールインタビュー(2)に続く
-----------------------
by 一寸小丸 (神保正則)
演劇情報発信:StagePower2.0

この記事へのコメント:

管理人のみ通知 :

トラックバック:


   twitter   
  
   カテゴリ   
  
   最新記事   
  
   リンク   
  
   コメント   
  
   予告編   
  
   アンファンテリブルとは   
  

愛のゆくえ(仮)


1990年に作家・演出家の前川麻子が立ち上げたプロデュースユニット。魅力ある役者を招き、前川が作・演出を行う。公演歴40回以上。

演劇「愛のゆくえ(仮)」
同じ男女二人の物語を3組の出演者と演出で舞台化。
観客の前で試演、稽古を見てもらい意見を交換し合う「トライアル」を実施、
台本稽古映像もネットに公開した。
映画「愛のゆくえ(仮)」の脚本はトライアル以前、前川WSでの試演会で没になった戯曲が元になっている。

   facebook   
  
   お問合せ   
  

お名前:
ご連絡先:
件名:
本文:


lovewhereabouts@gmail.com
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。